ガーナはキリスト教徒に次いで、イスラム教徒が多い。
ムスリムは南部に比べて、貧しい北部に多い。
うちの町にも、「ゾンゴ」と呼ばれるムスリムの居住区がある。北部の方から移住してきたムスリムたちの村を意味する。どこの地区にもゾンゴは存在するが、他の場所に比べて、より暮らしが質素な感じがする。
イスラム教の1年1回の恒例行事「ラマダン」
1か月、献身的なムスリムは、夜が明けてから、日が沈むまで断食する。
今年は9/13~10/13まで行われていた。イスラム教のことはよく知らないけど、食べられない、貧しい人の立場に立ってみようということから行われているらしい。しかし、やっぱりラマダンは辛いものなようで、ラマダン中、彼らの仕事意欲は減退、人によっては午後はイライラもつのってくる。さわらぬ神に祟りなし…と気を遣う人もいれば、平気で彼らの前でご飯を広げる人もいる。
イスラム圏に派遣の隊員は大変だろうなぁ・・。
そんなラマダンが終わったということで、昨夜はパーティーが行われ、時々活動を見に行っているCBO(Community Based Organization)のメンバーが招待してくれた。
7時開始予定が、ガーナ時間により9時開始と遅れ、約2時間半のパーティー。
ガーナ人、音楽とダンスが大好き。
踊る 踊る 踊る! ずっと踊る!!
お金がないのに、ご飯やコーラも用意してくれ、けっこう豪華なパーティーだった。
ジョロフライスwithチキン↑
チキンは高級品、特別な日にしか食べられない。
ともあれ、ラマダンご苦労さまデシタ。
今日はラマダン明けのNational Horiday!なので、仕事は休み。
3連休はガーナでもやっぱ嬉しいナ~
先週はいつもの日常に戻り、妊婦健診と乳児健診、予防接種の毎日でした。
Atwima Nwabiagya郡は縦に長い郡。Nkawieは南の端っこだけど、今週は北側の端っこのコミュニティーも回った。ちなみに郡都のNkawieから北端のWorepongまでは車で片道約2時間。
これは道??っていうような道を、いつ壊れてもおかしくない車でずんずん進み、川が道を横断している場所でさえも、いつ浸水してもおかしくない車でずんずん進んだ。日本車はやっぱり強い。ガーナ人も認める世界のTOYOTA!
Outreachに出かけるのも、もう何回目かで、だいぶ何をやっているのかも分かってきた。私ができることも増えてきた。例えば、体重測定、手帳への記入、注射薬の準備、ポリオワクチンの接種などなど。今週はそこでHIVの話をさせてもらう機会も作ってもらった。
いく先々の村で、子どもたちからオブロニ(白人を意味する)コールの洗礼を受ける。
電気さえも通っていない村で、町に出る交通手段もなく、外国人なんて見たこともない子どもたち。そりゃ、私は絶好の好奇の的。たまに、いや時々、いやしょっちゅう、めんどくさくなるけど、私に会うことで、外国っていう遠い遠い国の存在を知り、その子たちが将来海外に目を向け、そして自分の国の発展に目を向けてくれたら…って思うと、自分の存在もちょっとは意味があるのかなって思う。小さな小さな可能性やけど。
今週は仕事なんてほとんどしていないに等しいけれど・・
昨日、PCP(Plus Caring Project) meetingに参加。
PCPはNGOで、Ghana AIDS Commisionより援助を受けている。このMeetingはHIV陽性者(PLHIV:People Living with HIV)のためのもので、この日はうちの郡に住む約20人のPLHIVが集まった。
PLHIVは、体調に左右されるということとスティグマの存在から、仕事が得られにくい。しかし生きていくために食べ物、そして薬が必要。
彼らの生活を支えるために現在、3つのプロジェクトが動こうとしている。
① 一人一人に小額のお金を貸し、仕事を見つけてもらう。そして仕事をして、お金を得られたら返済してもらう。
② 共同作業でウガリという農作物を育てて、収穫できたら売って収益を得る。
③ 共同でヤギを飼い育て、成長したら売る。何頭か繁殖させていかないと意味がないので、時間はかかる。
自分の立ち位置を考えながら、PLHIVとも一緒に活動していきたいと思っている。
10/1~4までTamaleという北部の町へ行ってきた。
首都Accraから車に揺られること14時間・・・ 2日、単車安全講習会というのがあって、ガーナでようやくバイクに乗った。 とはいえ、ガーナに来るために直前に二輪免許を取ったため、日本では公道で乗ったことなんてないし、もちろんガソリンも入れたことない。整備なんて、まるっきり分からない。 ガーナは日本とは逆で、車は右側通行。信号は機能していないことが多い。っていうか、うちの任地ではそんなもの存在しない。そしてオフロードもたくさんある。土砂や草で滑ったり、動物が出てきたり。 練習しないとね・・ ここで乗るのは、HONDAの110ccのオフ車。 女性隊員はクラッチのない半分オートマのようなバイク。クラッチがないから突然エンストっていう事態は避けられるけど、突然ボンっと飛び出しちゃうっていう事態はあり得る。でも割と乗りやすかった。最後には一応テストもあって、多分合格。 きっとバイクの運転も好きになれるハズ! きっとガーナの自然をたっぷり満喫できるドライブは楽しいハズ! ~余談~ 連日の長距離移動と夜更かしが祟ったのか、3日の夜から発熱と下痢で苦しむはめに・・・ 熱は39.0度まで上がり、ついにマラリアか(><)!?…とビビったけど、翌日病院受診しマラリアは否定。しかし下痢は3日続き、お腹に何か虫を飼ってしまっているかもなぁ・・ 結局Tamale滞在を1日伸ばし、同期のTamale隊員の献身的な看病のおかげで、今は熱も下痢もおさまり、すっかり元気になって、無時任地Nkawieに帰って来ました☆
さすがサハラ砂漠に近づいただけあって、さらに蒸し暑かった。。
でもTamaleはKumasiのようにゴミゴミしてなくて、それでいて何でも揃っていて買い物なんかも楽しめちゃうステキな町。
1からお勉強。。
車の運転は大好きな私。(Will Vi が懐かし・・泣)
ガーナに来て3カ月が過ぎ、自分のまわりに黒人さんばっかりという環境には慣れてきたような気がする。
同じNkawieの町の人でさえ、まだ私を見慣れない。というか、初めて会う人だって、まだまだ沢山いる。そして仕事ではさらにいろんな所に行くので、外国人として存在する自分を自覚しない日はない。「私って浮いている」と常に感じる。
そして、このことがさらに厄介になってくるのが、私がHIV&AIDSに関わる仕事をしているということ。
ガーナでは、HIV&AIDSに対するスティグマが根強く存在している。自分がHIV陽性者だとカミングアウトしている人はほとんどいないと思う。
先日、JICAのHIV&AIDSプロジェクト中間評価のため、ある村へ行ってきた。目的はプロジェクトの啓蒙活動がどれくらいの影響を与えているかを調査するため。ターゲット年齢にある青少年をランダムに選択し、インタビューを行うというもの。質問の内容はSexual Health、HIVをはじめとするSTI、妊娠、Condom Useなどについて。その中には「あなたの周りにHIV陽性者、もしくはAIDSで亡くなった人はいますか?」という際どい質問もあった。私はインタビュアーでも何でもなくて、ただのObserveとして同行した。
その村には、私が知っている範囲で、HIV陽性者が2人いる。HIV陽性者のmeetingやHome visitingに行っているので、彼らはHIVに関わっている仕事をしている私を知っている。私は当日彼らには出会わなかったと思っていたが、彼らのうち1人が私を見たらしい。そして、JICAのシールの貼られたキレイなワゴン車でやってきた総勢10数名の私たち(私ともう一人以外はガーナ人だけど)が何をしているかを、きっと人づてに聞いたのだろう。私たちが私を筆頭に、HIV陽性者がどこにいるかを調査していると思ったらしい。ただでさえ、滅多に外国人なんて来ない村。皮膚の色の違う私の存在はとても目立つ。そして、自分がHIV陽性者だということが周りに知られることを恐れた彼らは、私たちが帰るまで、ずっと隠れていたという。
この話を調査の2日後、彼らをよく知る助産師から聞かされた。
きっと、いや絶対彼らを傷つけてしまった。そして彼らの信用を失っただろう。いろんな人の協力もあって、誤解は解けると思う。しかし、自分がHIV陽性者と接するということについて、改めて考えさせられる事件。予防啓蒙活動もしているので、私がHIV&AIDSについて活動していることを知る人も、今以上にだんだん増えていくだろう。
陽性者をサポートしていきたいと思うけど、彼らと接触することで、逆に彼らの生活を脅かすことにもつながりかねない自分という存在。
外国人であるが故に、とにかく目立ってしまう自分という存在。
木曜日、BABY SHOWという一大イベントが行われた。
うちの郡は5つの地域に分けられる。
各地域から母子を10組ずつ選び、彼らに妊娠・分娩や母乳育児などのクイズを出し、勝敗を競う。もちろん、各地域選りすぐりの母子を連れてくるから、彼らの存在はその他大勢の母子の模範例となる。それがこのSHOWの目的。
第1位の景品はテレビ。そりゃ、みんな熱くなるだろうね。熱気はムンムン。
このSHOWへのGHSの力の入れようも相当なもんで、たくさんの景品が用意されていた。
でも、このSHOW本来の目的が景品によってかき消されてしまったような印象を持ったのは私だけだろうか・・
貧困が根本にある国。物に対する執着はすごい。
SHOWを見ながら、「物をあげる」ということについて、ぼーっと考えたりしていた。
最近、「犬も歩けば棒に当たる」という諺を痛感している。(もしかしたら諺の意味を履き違えているかも、、)先週、今週とトラブル続きで、ちょっとげんなり…。スムーズに行きっこないことくらい、分かっている。頭では分かっている。でもやっぱり棒に当たるのは、気持ちのいいものではない。
今週末は首都Accraに上がらないといけない。移動は好きではないけど、ちょっと肩が重くなってきている自分には、いい気分転換になるかもしれないな。
特に今力を入れているのはPMTCTの促進。
私が日本でやっていた仕事を生かしやすいから…という理由もあるが、うちの郡ではPMTCTがとても遅れている。
PMTCT:Prevention Mother to Child Transmission
PMTCTはWHOをはじめ、政府も推進している対策で、検査したい人が検査を受けにくるVCTとは少し性質が異なる。もちろん検査はカウンセリングの後、本人の承諾を得て行われるが、医療者は母子感染予防のために、妊婦がHIV検査を受けることを推進していかなければならない。
郡病院では、妊婦健診の前にGroup Counsellingと言って、助産師が妊婦に栄養の話や母乳育児の話をする時間がある。私もその時間を少しもらい、HIV&AIDSの話をしている。一応Twi語で。私がつたないTwi語で話すことによって、あとで助産師が補足の説明をしてくれるから、彼女たちがHIVについて話すきっかけにもなれば…そしてゆくゆくは彼女たちだけでやってもらえれば…と思っている。
偏見や差別がまだまだ強いガーナでは、私の話を聞いて、実際に検査に来てくれる妊婦はほんの一握り。それでも伝わる人には伝わる。
Twi語の発音が悪いので、絵を描いて、HIVとAIDSの違い、感染経路クイズ、3つの感染経路、特に母子感染を取り上げて話し、分娩前にHIVテストに行くことを勧めている。
しかし、なかなか思うように行かないのが、ガーナ。
せっかく妊婦が検査を受けてくれる気になっているのに、肝心のカウンセラーが不在だったり、HIV検査キットが不足したり…。
郡病院にVCTがあるので、検査はそこで行われるけど、一番遠くのHealth Centreから来るには往復約4時間、2GHCかかる。2GHC=日本円にすれば、たかが約200円。しかし、私でさえ2GHCもあれば、3日は暮らせる。彼女たちにとって、いかに高額か…。たくさんの時間もお金も使って、来てくれた妊婦を裏切ってしまうようなことも起こってしまう。妊婦の不満は助産師へ、助産師の不満は私へ。。はぁー。。
妊婦に対しては、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
スタッフが足りない!という問題が、今一番の問題。しかし、それは私にはどうしようもできないこと。誰も責められない。
どうしたら、うまく回るんだろ。。