忍者ブログ
生活のことや仕事のことなど、日々の足跡を少しずつ残してます。
80 80 80 80
80 80 80 80
[176]  [175]  [174]  [173]  [172]  [171]  [170]  [169]  [168]  [167]  [166
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ちょっと医療の話。

Sickle-cell disease鎌状赤血球症

通称、Sickling
赤血球の形状異常のため酸素運搬能力が低下し、貧血、臓器障害が起こる。

鎌状赤血球を含む血液の電子顕微鏡撮影像 中央部が凹んだ円形の赤血球は正常なもの 

↑丸いのは正常、鎌状になっているものが異常

 

遺伝子突然変異によるもので、アフリカ、中近東などに多いと言われている。

なぜアフリカに多いか・・・

それはマラリアの流行と関連しているとも言われている。鎌状赤血球は正常赤血球よりも壊れやすく、それが貧血へとつながるわけだが、マラリアに対してはこれが有利に働く。つまり、マラリア原虫が血中で爆発的に増加する前に赤血球の寿命が来てしまうので、マラリア原虫の増殖が抑えられる。遺伝病としてアフリカに多く、それが無くならないのは、こういった自然への体の適応もあるらしい。
人間の体って不思議・・

 

 

そして実際、ホントに多い。

日本にいたら、ほとんど見ないけど、ここガーナでは本当によく目にする。

 

妊婦健診ではSicklingがルーチン検査の中に入っていて、健診に来た全妊婦を検査するが、かなりの割合でPositiveという検査結果が返ってくる。そして同時に、貧血も多い。正確に言うと、Sicklingには2種類あって、貧血が重傷になるタイプと軽症で済むタイプがある。ほとんどの人が軽症なタイプのSicklingだけど、Hb(ヘモグロビン)7~9g/dlなんていうのははざら。中には5g/dlという人もいた。

そんな人がすごく遠い所からやってくるから、やっぱりこっちの人はスゴイと感心してしまうけど。。

 

ラボがない施設での簡易貧血検査セット↓(信頼性と清潔度はナゾ・・)

   

 

もちろん栄養状態が良くないということも影響しているが、ガーナでは貧血は主要な病気の1つ。

妊婦に対しては鉄剤の処方をしているが、出産時の出血多量に間に合うほどの効果はほとんど期待できないというのが正直なところ。貧血も周産期死亡率を高くしている一要因。

 

日本じゃ「貧血で死ぬ」なんて、あまり聞かない話。


でも、ここはアフリカ。

 

PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
無題
オレも結構貧血気味なんだけど、こういうのはどうやって治療していくの??
2008/02/04(Mon)01:15:02 編集
無題
ガーナでは鉄剤を処方してるくらいよ。悠はしっかり食べて貧血改善して~
アヤカ 2008/02/04(Mon)01:35:49 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:


カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
[01/15 アヤカ]
[01/10 ゆき]
[12/28 アヤカ]
[12/28 アヤカ]
[12/28 アヤカ]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
アヤカ
性別:
女性
職業:
病院勤務
趣味:
旅行♪
自己紹介:
2007年6月18日から青年海外協力隊(19年度1次隊)、エイズ対策で、ガーナへ派遣されていました。
今は日本でまた病院勤務。
バーコード
ブログ内検索
カウンター
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]