ギニアウォーム。
日本にいたら、ほとんど耳にしない病気、感染症の1つ。
水中のミジンコを媒介として虫の卵が体内に入り寄生し、体内で成長した虫がまた卵を産むために、皮膚を突き破って体外に出てくる。致死的な病気ではないが、虫が体外に出てくるときに強烈な痛みと痒み、その際新たな感染症を引き起こす可能性がある。井戸や河湖から汲んできた水を飲む前に濾過することで予防は出来る。でもそのための道具がないために、人々はそのまま水を飲み、虫を体内に飼ってしまうことになる。
ガーナはギニアウォームのNo.1汚染地域。
と言っても、症例が多いのは北部で、私はガーナの比較的南部の方に住んでいるので、滅多に患者さんを見ることはない。ってか、ガーナに住んで8か月、今まで見たことなかった。
今週、うちの町でギニアウォームの患者が見つかったというので、病院のスタッフと一緒に家庭訪問してきた。彼は北部から引っ越してきたらしく、きっと引っ越してくる前に虫が体内に入ったものと思われる。
ギニアウォームの治療では抗生剤を内服するが、虫が体から去るのを待つしかない。しかも虫は一匹とは限らない。私が訪問した患者さんは、まさに今虫が出てきているところで、これも無理に引き出すのではなく、少しずつ出していくしかないそう。
白いヒモみたいなのが虫↑
足全体が浮腫でパンパンにむくみ、傷口の周りは炎症を起こしている。ガーナの道路はラフロードが多く、そして彼らは外でもよく裸足なので、足に当てたガーゼは土埃や浸出液で汚い。破傷風にでもなったら、それこそ大変なのに・・と思いつつ、明日は病院に来てね!と念を押して帰った。
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