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生活のことや仕事のことなど、日々の足跡を少しずつ残してます。
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最近ごひいきにしているテイラーさん(服を縫ってくれるお店)から、コンドームの使い方を教えて欲しいとの依頼があった。仕事が終わって、夕方そのお店に行くと、6人(20~25歳くらい?)が私を待っていた。PPAG(ガーナ家族計画協会)というNGOから安くコンドームを購入し、1個1Gp=約1円で提供している。(普通にショップで買うと5Gpくらいする)コンドーム売ってます!って積極的に宣伝しているわけでは全然ないが、どこからか私が持っているという情報を聞いたらしい。でも、ただ売るだけでは意味がないので、売る時は必ず正しいコンドーム使用法を教えることにしている。

最初は聴く側も照れがあるけれど、みんな真剣に聞いてくれる。そして、いろいろ質問もしてくれる。こうしたちょっとした活動が、彼らの身を守ることにつながればいいな~と思う。

 

この日は、その後があった。

最初に依頼してきた男性(25歳)から相談された。

『彼女(22歳)が妊娠してしまったが、でも自分はまだ学生なので結婚はできない。彼女はイスラム教で、婚前妊娠が両親にばれると勘当されてしまう。なので、彼も彼女も中絶を考えている。でも、ガーナでは中絶は違法であり、病院で行う場合も高額のため、そんなお金は用意できない。なんとか家で中絶する良い方法はないか?』

 

ガーナでは家庭中絶がまだまだ多い。いろんな方法を聞く。例えば、ビールと大量の砂糖を混ぜたものを飲む。サイトテック(市販されている胃潰瘍の薬だが、副作用で子宮収縮作用がある。)を服用する、もしくは膣に挿入する。何かの木の葉っぱを煎じて飲む。などなど

そんな方法で中絶が安全にできるのなら、医者はいらない。大量出血を起こし、危険な状態になって、病院に運ばれてくるケースもあるそう。

家で中絶する方法なんてない。そして一応、私は助産師であって、そんなことを間違っても勧められるわけない。彼も彼女も成人しており、経済的な問題はあるにせよ、親になるのに早すぎる年齢ではない。そして中絶はたった一度でも、女性の体へのダメージは大きく、最悪な場合、もう二度と妊娠できない体になってしまうこともある。そんな話もして、2人で、そして家族も交えてもう一度よく話し合い、「産む」という選択肢も再考してもいいのでは?と伝えた。

 


**あるガーナ人から聞いたイスラム教徒の家庭の話**

『イスラム教徒と結婚する場合、2人で暮らし始める初夜、23時を過ぎてから、夫となる男性の姉妹が妻となる女性を迎えに行き、男性の部屋へと誘導する。その際、何の模様もない真っ白なシーツを敷いておく。翌朝、まだ2人が起き出す前の5時頃、男性の姉妹は2人の眠る部屋へ行き、シーツをチェックする。もし、シーツに血液が付着していなければ、妻となる女性は追い出され、結婚は成立しない。要するに、血液が付着していなければ、女性はすでに性交渉の経験があるとみなされ、結婚を許してはもらえない。』

 

ほとんどの中学生がすでに性交渉を経験しているといわれるガーナで、今もこの慣習があるのかは定かでないが、一応この慣習に備えて、カップルは初夜と呼ばれる夜にカミソリを隠し持って朝に備えるとも聞く。

 

コンドームを勧めることが良いのか、悪いのか、、

宗教的な観点と望まない妊娠、感染症を防ぐという観点の両方から見ると、そりゃAbstinenceがベスト。しかし現実とかなり矛盾したその対策がうまくいっていないから、望まない妊娠に苦しむ女性やHIVをはじめ性感染症が広がっている。

じゃあ、better than nothing 
何もするな!よりは、少しでも教育した方が良いんじゃない???と思う訳です。

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2007年6月18日から青年海外協力隊(19年度1次隊)、エイズ対策で、ガーナへ派遣されていました。
今は日本でまた病院勤務。
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