孤児支援のプロジェクトの1つとして行っているグラスカッター飼育。先月末にはさらに増やし、今計11匹を飼っている。12月に購入した妊娠しているはずのメスは未だ出産せずだが(お腹の大きさも変わっていないので、流産したか、もともと妊娠していなかったか。。)、こないだ購入したメスは明らかにお腹が大きいので、近いうちに出産するんじゃないかと思われる。プロジェクト自体は、今のところ、どのグラスカッターも病気をすることなく、順調だと思う。
このプロジェクトを申請したのは去年の6月末。で、支援金が下りたのは11月末。お金は米ドルでガーナにやってきたのだが、もちろんガーナで米ドルは流通していないので、現地通貨セディに換金。それが12月上旬。この間に何があったかは、日本にいる人の方が詳しいと思うが、為替の大変動があった。日本円はドルよりも強く、ドルはセディよりも強い。よって、外国からお金を頂いた私たちはラッキーなことに、申請時よりも日本円にして、約7万円も多く頂けることになった。
そして、これも幸いと言うべきだろう。見積もっていたよりも、少し安くいろいろな物品が購入できたので、グラスカッターも予定より1匹多く飼い、飼育小屋も1つ多く建てた。でも今、それでもなお、だいぶお金が余ってしまったいる。この余ったお金をも、子どもたちのために有効に使われるべきだし、NGOのメンバーとしても、今までお金がない、無い、ナイ!状況でやってきたわけだから、今ある資金を大事に使いたいという思いが強いのは十分理解できる。
しかし、この小さなプロジェクトの資金は、私が帰国するまでに全て使い切らなければならないことになっている。通常、こんなに為替が変動することはないので、こんなに余るということはないのかもしれないが、状況がそうであっても、使い切らなければならないという事情は変わらない。そして、そのお金は申請したものの通りに使われなければならないというのがルール。
申請した物…グラスカッター、飼育小屋、飼料、飼育備品など。
敷地面積の問題で、これ以上グラスカッターや飼育小屋を増やすのは不可能。備品も、必要なものはほぼ揃った。あと、使えるとしたら飼料…?でも今残っている約7万円を全て飼料に使う??そんなの馬鹿げている…第一、そんなにたくさんを一度に買っても腐る。
飼料の草とメイズ(とうもろこし)
さてはて、どうしようかとNGOメンバーといろいろ相談した結果、これからも飼料代は必要になってくるから、今お金があるならば、少し土地を買い、飼料であるキャッサバとメイズを自分たちで栽培すれば、自給自足で飼育ができるし、作物が余れば、子どもたちにも分けてあげられるのでは?という結論に。キャッサバやメイズはガーナで非常によく耕作されているし、今後のプロジェクト運営を考えた時に、私もそれが良い方法だと思った。
しかし、JICAの答えはNO!
なぜならば、農作をするということは申請書に記載されていなかったから。そりゃそうだ。申請時には為替の暴落なんて予想だにしていないし、こんなにお金が余るとは思ってなかったのだから、土地を購入なんて書くわけがない。でも、JICAの答えはNO.
仕方ない。JICAあっての、このプロジェクトだから、他の手立てを考える他ない。ということで、先週はそのために奔走した。結果、JICAも不可抗力ということで妥協案を提示し、農作はダメだけど、グラスカッター以外の孤児支援に使っても良いということになった。1つは今少し始めているマイクロファイナンスの拡大。あとはこれから、またNGOメンバーと考える必要がある。タイムリミットが近づいているので、急がなければなぁ…(><)と思いつつも、大切なお金、やっぱり無駄には使いたくないので、何に使うのがベストなのか、よく考えないとね。